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第1回 奥出雲ウルトラおろち100㎞

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例年、年明け最初のウルトラは、「萩往還250㎞」だったが、今シーズンは地元で開催される「奥出雲ウルトラおろち100キロ」に参加することにした。

第1回大会ということでほとんど情報はないが、アップダウンが厳しいコースということだけは確かなようだ。

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そのためか、制限時間も16時間(通常は14時間前後)と100㎞にしては長めに設定されている。

3週間後の萩往還250㎞の前哨戦、あるいはトレーニングとして参加する予定なので、特にタイム的な目標(サブ10)は設定していない。
前半はペースアップして敢えて脚に負荷をかけ、その疲労した脚で後半いかにペースを維持できるか、今回はこれを試してみる予定だ。

普段の100㎞マラソンでは、タイムを目標としているせいか、どうしても慎重な走りになってしまう。
それが逆にタイムが伸びない原因のような気がしていた。

確かに今までは「前半飛ばしすぎて、後半潰れる」といった経験はない。
そのおかげか、途中リタイヤの経験も無い。

よく言えばクレバーな戦略、悪く言えば消極的と言える。
やはり、殻を破るためには、リスクを背負ってでもチャレンジしなければならないだろう。

てことで今回は、

「前半は思いっきり飛ばし、後半はその疲労した脚でゴールまで走る」

を実行しようと思う。

萩往還250㎞の前半で大幅にタイムを稼ぐには、これくらいのチャレンジは必要だろう。

もし後半潰れたとしても、制限時間が16時間もあれば、後半は歩いてでも何とか完走できそうだし・・・^^;

と、レースが始まるまでは考えていたが、いざ走り出すと予定とは異なる展開に・・・・。

【スタートまで】

レースは土曜日開催のため、金曜日は代休を取り受付を済ませた。
スタート会場である奥出雲の横田小学校までは家から車で1時間ほどなので、前泊宿は取っていない。

レース当日は2時に起床、家を2時半に出発して、3時半にはスタート会場へ到着するはずだった。

が、金曜日の夜、まさかの(いつもの?笑)発熱。
身体の火照りと寝汗でなかなか寝付けず、結局起きたのは2時半。

準備にも少し手間取り、スタート会場へ到着したのはスタート30分前の4時半。

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バタバタしたスタート前だったが、(ちょっとだけ)心配していた体調はすっかりよくなり、会場に到着する頃には、早く走りたくてウズウズしていた(笑)

天気予報では雨が降らないハズだったが、朝から小雨模様。
気温は10度を下回っており、かなり寒い。

このレースのルールとして、「携帯電話、給水用コップ、ライト」を持って走らなければならない。
ということで、萩往還の練習も兼ねてリュックを背負って走ることにした。

リュックを背負うと決めてしまえば、スタート時からしっかり防寒出来る。
結局、ウィンドブレーカーとトレイル用手袋を装備しスタートすることにした。
(これは正解だった。実際、50キロ地点を超えるまで気温は上がらず、中盤までウェアを脱ぐことはなかった。)

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スタート会場でたき火に当たって暖を取っていると、Oさんを発見。
スタート直前にはN君と会うことも出来た。

スタート時刻の5時が近づき、Oさんと一緒にスタート地点の最前列に並ぶ。
「萩の練習」と位置づけているためか、全く緊張はない。

時刻は5時になり、号砲と共にスタート。
奥出雲を巡る旅が始まった。

【スタート(横田小学校)】 

トップランナーが早速飛ばしていった。
数々のウルトラで優勝しているKさんという方。

Kさんの言葉として

「アップダウンは、登りでスピードが落ちても、下りでスピードが上がるから、プラスマイナスは0」

というのを(噂で)聞いたことがある。

きっと、このアップダウンコースも、いつも通りに走るんだろうなぁ^^

暫くOさんに着いていったが、Oさんは100㎞はサブ9、24時間マラソンでは200㎞超走るスーパーランナー・・・僕なんかと実力がまるで違うので、無理して着いていくのはやめて、ギリギリ疲れないファストペースで進むことにした。

走り出して少しは身体が温まってきたものの、霧雨が続いており肌寒い。

ペースが速いためか、周りには数人のランナーしかおらず、真っ暗な道を走るのはチョット危険。
明るめのハンドライトを持ってきて良かった。

エイド手前で、再びOさんに追い付く。

【鳥上】4.0㎞(0:21) 2位 
※【エイド名】 距離、 通過タイム、通過順位 (以下同様)

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ここは第1エイド。
計測では2位となっていたが、これはエイドでの計測(手首にはめたセンサーを計測器かざす)が前後しただけ。

5㎞地点あたりから坂が始まった。

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それほど勾配はキツくないが、いつもなら後半に備えてペースダウンすることろだ。
が、今回は「前半は飛ばす」と決めているので、なるべく平地と同じフォームで駆け上がった。

途中、他のランナーと併走状態に成り、話をしながら進んだが、途中から登りのペースに着いていけなくなる。
(このランナーさん、3位でゴールされていました。)

峠を迎え下りでペースアップ。
まだまだ脚は元気なためか、脹ら脛の「ラン反射」がしっかり機能しており、下り坂なのに着地の衝撃は全く無い。

下り坂の途中でランナーを一人抜かしたが、靴紐が解けて結び直している間に、再び抜かされた。

アップダウンが終わり、往復区間が始まった。

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この大会、長い往復区間が3箇所(短いものを含めると5箇所?)ある。
往復区間は、ランナー同士声を掛け合えるので好きな設定だ。
( 今回は順位や間隔を確認するのにも大いに役立った。)

すぐに前から先導車がやってきて、1位のランナーとすれ違う。

続いてOさん、その後も2〜3人のランナーとすれ違い、折り返し地点に到着。

【酒蔵】15.5㎞(1:16) 6位

気温が低くそれほど喉が渇いていないため、少量だけの水分補給に留めた。
その分、食べ物をしっかりと補給する。

口の中に詰め込んだままエイドを出発し、復路へ。

復路では数人のランナーとすれ違ったが、思った以上に追い上げては来ていないと感じた。
往復区間が短かったせいか、それともペースが速いのか・・・。

往復区間を終え、暫く進みエイドに到着。

【亀嵩駅】19.5㎞(1:35) 6位

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順位は変わらず。

下り勾配の比較的フラットな区間が続く。

このあたりだったろうか。
ピキッと腰が抜けるような違和感発生。

無理してペースを上げているツケが早くも回ってきたのか?

ヘルニアン(ヘルニア発症歴のある人)ランナーにとってはヤバイ違和感なのでチョット焦ったが、意識して腹圧を高めながら走っていたら、いつの間にか消えていた。

【カルチャープラザ仁多】24.5㎞(2:00) 5位

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昨日の受付会場でもあるカルチャープラザに到着。
エイドが近づいてくると、遠くにスタッフの方々が手を振って迎えてくれる。

100㎞マラソンで上位を走るのは初めてなので、このエイドの歓迎がなんとも気持ちが良かった(笑)

おにぎりを頬張り、エイドをスタート。
走りながらモグモグ咀嚼し、少しずつ喉に流し込む。(自称:ハムスター作戦)

こうしてやると、胃に負担を掛けず補給をすることが出来る。

ただ、口の中に思いっきり詰め込むので、変顔になる(撮影ポイントがあると悲惨・・・笑)ことと、沿道の声援に「ありがとう」が言えないのが玉に瑕^^;

(↓こんな感じ^^;)
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計測上順位は上がっていたようだが、エイドを出てすぐにランナーが抜かしていったので、きっとトイレ休憩でもしていたんだろう。

ここから登り勾配の道が続く。

少しずつ、脚に疲労が貯まり始めているが、ダメージを受けている感じでは無い。
脚の耐久力を信じて、ペースを落とさず登った。

【長者の湯】30.0㎞(2:34) 6位

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ランナーが一人補給をしていたが、すぐに出発していった。

このエイドでは「卵掛けごはん」が頂けた。
生卵はあまり得意ではないが、「補給のため」と食べてみると、めちゃめちゃ美味しい!!

ご飯をお代わりし、温泉でトイレを借りた。
(実は、トイレへは靴を脱がないと行けなかったのでパスしようと思ったが、その後アップダウンが続いたので、ここで行っておいてよかった。)

一瞬だが、後続のランナーとすれ違う区間有り。
トイレ休憩してる間に、数名のランナーが後ろから迫ってきている。

とはいえ、この時点では順位は目標をしていなかったので、大して気にはしていない。

このあたりから、暫く単独走が続く。

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誘導スタッフもほとんど居ないため、コースがあっているのかどうか不安になる。
コース案内の矢印を見落とさないように注意しながら走った。

【トウトウの湯】34.0㎞(3:02) 6位

ずっと単独走。
前後のランナーは見えない。

エイドを独り占めするなんて初めての経験で、チョット優越感(笑)

美味しそうなミニトマトを勧められたが、繊維質を取ると胃腸に負担を掛けるので、おにぎりと梅干だけで我慢。

全コースの3分の1を終えたが、今のところ脚に異常は無い。

脚の筋肉に疲労は貯まってきているが、今回の目標は「前半飛ばして脚に負担を掛ける」事にあるので、まだまだペースダウンは出来ない。

【ビーナス】37.5㎞(3:25) 6位

このエイドではシシ肉(の焼き肉)が振る舞われていた。
食べたい気持ちをぐっと抑え、チョコレートで我慢^^;

ここから、長い長い往復区間が始まる。

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【焼きサバ(往路)】42.0㎞(3:52) 5位

往復区間の途中にあるエイド。
焼き鯖の切り身があったが、ここも我慢。

おにぎりを口いっぱいに頬張り、ハムスター作戦を継続。

この往路、ひたすら登り坂が続く。
たいした勾配ではないが、折り返しまで5㎞ほどダラダラと続くので、結構堪える。

折り返し手前、一人のランナーさん(勝手ながらNさんと呼ばせて頂きます^^;)に追いつかれた。

「きついコースですねぇ」

等と少しお話をした後、Nさんはハイペースで走って行った。
スラッと長く細い脚。いかにも強そうだ。

Nさんはすぐに見えなくなった。

【阿井折り返し】45.25㎞(4:14) 6位

エイドに到着すると、Nさんが補給休憩していた。

順位は意識していなかったので競争するつもりはないが、「エイド休憩は可能な限り短くする」というのもサブテーマだったので、先にエイドを出発。

ここから長い復路が始まり、たくさんのランナーと挨拶を交わしながら坂を下った。

往路とは逆に、ダラダラと長い下りが続く。

同じ筋肉に長時間負荷がかかると、回復が間に合わなくなるためか、太股前にダメージが貯まってきているのを感じる。

再度、着地(足裏)、脹ら脛のラン反射、骨盤の傾斜等々・・・フォームを再チェックし、前進のクッションでダメージを分散するように努めた。

【焼きサバ(復路)】48.5㎞

往路と異なり、たくさんのランナーでエイドは賑わっていた。

コーラを頂き、軽くストレッチ。
と、昨年の村岡100㎞で道中に言葉を交わしたおランナーさんを発見。

挨拶がてら声を掛けてみたが、キョトンとした反応・・・どうやら忘れている感じ?^^;

なんとなく気まずかったので、「がんばりましょうね〜!」と声を掛け、そそくさとエイドを後にした(笑)

往復区間も後半に差し掛かった時、N君と再会。

「もうすぐ焼き肉(のエイド)ですよ〜」

と教えてもらったのに、

「うん!今度、食べに行こう〜!」

とトンチンカンな答えをしてしまった(笑)
( 実はこの時「今度焼き肉食べに行きましょう」に聞こえた^^;)

【ビーナス(復路)】53.0㎞

往路でも寄ったシシ肉のエイド。
たくさんのランナーで賑わっていたので、水分補給だけすることに。

交差点にあるエイドということで

「次はどっちに走ればいいですか?」

と、スタッフに道を聞いたら、

「あっちだよ」

と、 今走ってきた道を指差したので

「あ、いや、そっち(往復区間)はもう終えたんです」

と答えると、やりとりを聞いていた他のランナー達が

「おぉ〜すごい!頑張って!」

と応援してくれた。

慣れない声援に恥ずかしくなって、

「ありがとうございます!張ります!」

と、(再び)そそくさとエイドを後にした^^;

【カルチャープラザ仁多】55.0㎞(5:15) 7位

前のエイドから2㎞ほどで、再びカルチャープラザに到着。

1回目(24.5㎞地点)に寄ったときは閑散としていたが、ここは60㎞の部のスタート地点でもあり、丁度スタート前のランナー達が集まってるところだった。

エイドに走り込むと、60㎞の部のランナー達から一斉の拍手。

ビックリしながらも、エイドで補給すべ食べ物を物色。
豚汁とおにぎりがあったので、行儀悪いと思いつつ、豚汁の中におにぎりを入れてそのまま胃に流し込んだ。

すると、スタッフの方に

「なるほど!そういう食べ方があるのか!」

と妙に感心された(笑)

60㎞ランナー達の声援に後押しされつつエイドを出発。

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暫く進み信号待ちをしていると、誘導スタッフの方が

「ここから登りが始まって大変だけど、吊り橋もあって景色がすごく綺麗だよ」

と教えてくれた。

さて、ここから後半2つある峠の1つめのアタックが始まる。

予定では後半は「疲労した脚でペース維持」だけを目標として、ペースは抑え気味に走るつもりだったが、スタッフや他のランナー達の声援が嬉しくて、

「もう少し頑張ろうかな・・・」

さらには

「1桁の順位でゴール出来たらいいなぁ〜」

なんて欲が出てきた。

が、その気持ちとは裏腹に、確実に脚にダメージは貯まってきているのを感じる。
無理して故障するのはチョット怖いが

「これも萩の練習になるだろう」

と割り切って、ペースを落とさずに進むことにした。

坂を登る途中、一反木綿を背負ったランナーに追いつかれる。
往復区間で何度か見かけたランナーさんだ。

話をしながら坂を登ったが、私設エイドでの休憩の後、置いて行かれてしまった。

このランナーさん、普段はトライアスロンをしていて、ウルトラは初めてとのこと。
初の100㎞でこのペース、しかも仮装とは・・・すごい^^

坂を上り終え、観光名所でもある「鬼の舌震」方面へ進む。

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さっきスタッフが教えてくれた「吊り橋」が現れた。

高い所が苦手な僕は、一人で「ひぇ〜」とか「こえぇぇぇ」とか叫びながら、橋を揺らさないよう慎重に通過。

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「たくさんのランナーで通過するのは怖いだろうなぁ・・・単独走で良かった・・・」

と、心から思った(笑)

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その後、木製の遊歩道を進む。

崖の下にはでっかい岩の間をものすごい勢いで流れる清流。

美味しい空気と、素晴らしい景色。

シチュエーションとしては最高だが、丁度この頃、脚の疲労がピークに達していた。
まるで太股の筋肉繊維がブチブチと切れていくような感覚。

回復させるためにも、また、遊歩道は滑りやすく危険なため、歩いて進む事にした。

遊歩道を抜け、階段を上りエイドに到着。

【鬼の舌震】61.0㎞(6:01) 8位

トイレ休憩に時間を取られている間に、またもや1人のランナーに追いつかれてしまった。

慌てて、チョコレートを4つほど口に頬張り、エイドを後にした。

すぐに抜かされるだろうと思ったが、なかなか追いついては来ない。

上り勾配の道が続いているが、遊歩道を歩いたおかげかチョコレートの効果か、脚が少し回復してきたので、再びペースを上げ坂を登った。

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気が付くと、後ろからランナーの足音が近づいてくる。
さっきのエイドで追いつかれたランナーだと思い見ると、松江のYさんだった。

このYさんは、えびすだいこく、隠岐の島でいつも見かけるランナーさん。
過去レース序盤のコース上で何度か言葉を交わした事もある。

Yさんは100㎞を9時間切って走る「サブ9ランナー」。
いつも「すごいなぁ」と遠くから感心するばかりだったので、レース中盤で一緒に走れるなんて夢のようだ。

「隠岐の島の方がコースキツく感じる」なんて二人で話していたが、まだまだレースは中盤。
実際の所は走り終わってみないと分からないだろうなぁ。

【馬木】66.5㎞(6:42) 8位

Yさんと一緒にエイドに到着。

いつも通り、口の中いっぱいにおにぎりを頬張り、エイドを先に出発した。

ジワジワと登りが続く。

後半は、68㎞あたりの叶谷峠、83.5㎞地点のおろちループと2つのアップダウンを越えなければならない。

ここまで、脚の裏側の筋肉(ふくらはぎ、ハムストリング)には殆どダメージを受けてないので、骨盤を上手く使う事で登りはなんとかペースを維持出来ている。

が峠を越え、下り坂になるとダメ・・・ダメージが貯まりきった太股前の筋肉を使わざるを得ないため、途端にペースが落ちてしまう。

それでも、なんとかキロ5分半くらいのペースで下っていたが、やはりYさんに追いつかれてしまった。

「登りが強いですね〜。全然追い付けませんでしたよ。」

とYさんに言ってもらえたのが嬉しかった。

「でも、下りはもう限界です〜」

と答えつつ、必死で追ったが、Yさんの背中はドンドン遠ざかっていった。

下りで飛ばすと、故障リスクが大幅にアップする。
このスピードが限界ギリギリだろう。

これ以上飛ばすと、完全にオーバーワーク。

「萩の練習」という位置づけのこのレースで、ダメージを残すのは厳禁だ。

と・・・頭では分かっていても、100㎞マラソンで順位を考えながら走るのは初めての経験。
こうなったら少しでも上位でゴールしたい。

こう言うと、「順位という相対的な結果」を気にしているようにも聞こえるが、実際はそういう感覚は全く無く、今は単純に「駆け引き」をもっと楽しみたいと思っていた。

タイム、順位、完走・・・モチベーションを上げる要因は人それぞれ違えど、「自分の限界に挑戦する」という目標は同じなんだなぁと改めて思った。

さて、そんなこんなで、遂にここで当初の予定を変更することを決意。
多少ダメージが残ろうが、少しでも順位を上げてゴールするこを目標に切り替えた。

【八川駅】72.5㎞(7:20) 8位

エイドに到着すると、Yさんと、一反木綿を背負ったランナーさんが休憩していた。

ほとんど休憩する事無く、2人より先に出発。

ここから、コース上最大の難所「おろちループ」へのアタックが始まる。
頂上まで、10㎞以上も登りが続く事になる。

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ここ「八川駅〜三井野原駅」も往復区間。
前後のランナーとの距離や状態を確認できる絶好の機会だ。

往復区間に入り暫く進むと、前からトップランナーのKさんが走ってきた。
相変わらずペースは落ちていない。

拍手をしながら

「ナイスランです!!」

と声を掛けると

「ありがとう〜!」

と笑顔で答えてくれた。
きっとこのペースだと8時間台前半でゴールするんだろうなぁ・・・す、凄すぎる!!

(実際、8時間17分でそのままトップでゴールされたようだ。Kさんは、あの隠岐の島のコースでも7時間台で走りきる実力の方なので、当然の結果といえばそれまでだが、Kさんでも8時間かかるという事は、やはりこのコースは隠岐の島よりキツという事か・・・。それとも100㎞より距離が長いのが原因か・・・笑)

【延命水(往路)】78.5㎞(8:00) 7位

登りの途中にエイドあり。
喉が渇いていたので、水がめっちゃ美味しい!

まさに延命水!!(笑)

午後になりどんどん日差しが強くなってきているため、さすがに暑くなってきた。

ボトルの水で顔を洗ったり、頭から浴びたりしながら、坂を上り続けた。

顔を上げ見上げると、ぐるりと旋回するループ道が見える。

「あそこまで登るのか・・・」

ひたすらダラダラと登り坂が続いているが、実のところこういう登り坂は嫌いではない。

「この登りで仕掛けなきゃ!」

と、頑張ってペースを上げた。

前から、2位のランナーが坂を下ってきた。
既に80㎞以上走ったとは思えないほどの軽快な足取りで坂を下って行く。

その後、2人のランナーさんとすれ違い、さらにその後にOさんともすれ違った。

おろちループを登り切り、コース上最高地点である「分水嶺(標高727m)」に到着。

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ここから少し進んだところにエイドがある。

エイド直前でNさんとすれ違った。

ここまで6人のランナーとすれ違ったので、現在7位という事になる。

ここまで来たら、なんとか1桁順位、出来れば8位以内に入りたい。
が、復路は長い長い下り坂・・・下りの衝撃に脚は耐えられるだろうか。

【三井野原駅】83.5㎞(8:38)7位

エイドには食料がなかったため、チョコレートを5個ほど頬張り、すぐにスタートし前を追った。

エイドを出発すると、すぐ後ろにYさんが来ていた。

すれ違いざま

「前のランナーと距離はないよ!追いつけ〜!」

と声を掛けてくれた。

「はい!!頑張ってみます!」

と、励ましてもらえたのが嬉しくて、調子に乗って下り坂を飛ばす。

太股前にかなりの負荷がかかっているのを感じるが、故障しそうな程の痛みや違和感は痛みはない。

ここで再度、足裏のクッション、ふくらはぎの反射を意識して、フォームの修正を行う。

極限状態では、ちょっとしたフォームの乱れが、疲労や故障に繋がる。

逆に言えば、こういう疲労困憊であるときこそ「疲労、故障しない理想のフォーム」を発見(体感)できる絶好の機会なのだ。

全身の力を抜きつつ、着地ポイント、骨盤の傾斜、上半身の使い方、模索しながら走る。

その後、さらに2人ランナーとすれ違った。
すぐ後ろを追ってきているランナー達だ。

このまま逃げ切れるだろうか。

暫く坂を下っていると、徐々にすれ違うランナーの数が増えて来る。
挨拶を交わしながら進む。

登り坂で苦しいハズなのに、多くのランナーが

「ナイスラン!頑張れ〜!」

とエールを送ってくれる。
その声援が脚の痛みを忘れさせてくれた。

【延命水(復路)】88.5㎞(9:07) 7位

エイドでは、前を走っていたNさんが休憩していたが、すぐに出発していった。
僕も素早く補給を済ませ、すぐに後を追うが、どんどん背中が小さくなっていく。

「あかん、こりゃ追いつけん・・・」

と追うのを諦めかけていたら、後ろからタッタッと軽快な足音が聞こえてきた・・・Yさんだ。

追いつきざま

「もう少しで前に追いつけるよ!頑張ろう!」

と励ましてくれた。
(この後もレース中、何度も何度も励まして頂き、本当にありがとうございました。)

抜かされた後も、必死でYさん背中を追いかける。

下り坂ではドンドン離されてしまったが、エイド直前のフラットな区間でなんとか追いつく事が出来た。

【八川駅(復路)】94.5㎞(9:40) 7位

Yさんと一緒にエイドに到着。

エイドでは、6位のNさんが補給をしていた

「今のうちに・・・・」

Nさんのランスピードには到底かなわないため、このエイドを利用して抜かすしかない。

コーラをがぶっと一口だけ飲み、(コッソリ?笑)エイドを出発。
これで1つ順位が繰り上がり6位に。

フラットな道をキロ5分半くらいのスピードで走っていると、すぐにYさんが追いついて来た。

暫くYさんと話をしながら一緒に走る。
すると、前方に歩いているランナーが見えてきた。

確か・・・おろちループの登りで見かけたときは3〜4位を走っていたランナーさんだ。

脚を引き摺っている感じだったので、故障してしまったのだろうか。

「お疲れ様です!」

と声を掛けつつ通過。

さらに順位が1つ繰り上がる。

「最後まで諦めずに前を追って走れば、こういう事もあるものですね。」

というYさんの言葉に、非情ながらも、「今、まさに勝負しているんだ」という感覚がリアルに沸いてきた。
同時に、全身の疲労感が吹き飛ぶ。

どうやら、「ランニングハイ」のスイッチが入ったようだ。

・・・・・・・・・・・
100㎞の部
あと6㎞
・・・・・・・・・・・

の標識が見えた。

「潰れるかもしれませんが、ラストスパート行ってきます!!」

とYさんに告げ、一気にペースアップしてみた。

「頑張って、Oさんに追いついてください!」

と、Yさんは後ろからエールを送ってくれた。

これ以上前に追いつくことは無いだろうけど、あと6㎞限界まで頑張ろう!

と、なんとキロ4分台に届くスピードで駆け抜けた。

このままのペースでゴールまで走り抜けるつもりだったが、ゴール手前の急坂に差し掛かった途端、一気にペースダウン。
その場で足踏みしてるんじゃないかと思うくらいの急坂だ。

忘れていた疲労が、一気に襲いかかってきた。
ランニングハイは、ここで終了。

正直、歩いた方が速いくらいのスピードだったが、「歩く」という動作をしてしまうとそのまま身体が止まってしまうような気がして、顔、肩、腕を振り、反動で坂を走り登った。

ほんの短い坂だったが、一気に心拍数は跳ね上がり、脚は乳酸で固まっていくのが分かる。

ようやく登り越え、坂を掛け下る。

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交差点に差し掛かり、あとはゴールするだけ・・・・と思っていたら、前からランナーが走って来るのが見える。
確か、3位を走るランナーさんだ。

「え・・・まだ、往復区間があるのか・・・」

しかもここで3位のランナーさんとすれ違うと言うことは、ゴールまでまだまだ距離があるということだ。
一瞬心が折れそうになったが、

「あと少しだけ、あと少しだけ・・・頑張れ」

と自分に言い聞かせ、上り勾配の道を走った。

走るにつれ、なんだか頭がぼ~っとしてしてくる。

最初は急激な体温上昇のせいかと思ったが、どうやらエネルギーが切れかかっているようだ。
さっきのエイドで順位を上げるために、補給をパスしたのが原因だろうか。

記憶によると、さっきのエイドが最終のハズ・・・やばい、ゴールまで持つかな?
ハンガーノックになったら一巻の終わりだ。

そんなことを考えつつ、あまりの苦しさに顔を歪めながらも走る。

前からOさんがやってきた。
すれ違いざまに声を掛けてもらったが、意識が朦朧としていて言葉が頭には入ってこない。
(この時はスミマセンでした^^;)

その後もひたすら直進する。
なかなか折り返し地点に到着しない。

一瞬、道を間違えたのかと不安になる。

さらに直進すると、「稲田神社」の鳥居が見えてきた。
ここが折り返し地点のようだ。

【稲田神社】100㎞(10:12) 5位

鳥居を潜ると、簡易エイドがあり、計測器の横にはコーラが!!

計測を済ませ、

「コ、コ、コーラください!!」

と、命の水(コーラ)をボトルに入れてもらい、すぐにエイドを出発。

走りながらコーラを口に含み、そのままゴクリと飲み込む。
糖分がジワッと身体に染み渡るような感覚が走る。

たった1口のコーラで生き返った。
あと少しだけ、頑張れそうだ。

エイドを出るとすぐに、前からランナーが走ってくる。
Yさんかと思っていたが、八川駅で(コッソリ)抜かしたNさんだった。

しっかりした足取り。
限界ギリギリで、もがき苦しんでいる僕とは大違い(笑)

でも、ここまで来たら絶対に抜かされたくない。
残ったエネルギーをすべて燃焼するつもりで、ペースアップする。

脚の痛みなんて考えている余裕は全くなく、とにかく走る走る。

往復区間を終え、大きな通りに出た。

前方にスタッフの誘導が見える。

「ゴールでありますように・・・」

と祈る気持ちで走って行くと、ゴール地点である横田小学校への誘導だった。

「ここゴールですか?!やった~~!」

と思わず叫んでしまう(笑)

小学校に入り、アナウンスに迎えられ、声援の中ゴールテープを切った。

【ゴール】102㎞(10:23:05)5位

ゴール後はコースに向かって一礼。

記録証を受け取ると、そこには「5位」の文字が・・・。

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子供の頃、かけっこで勝った時のような、ドキドキとした嬉しさがこみ上げてくる(笑)

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会場でゴールするランナー達を迎えたかったが、脚(太股前)がものすごい熱を持っていて、今すぐにでもアイシングしないとヤバそうな感じ・・・。

萩往還までに早く回復させなきゃ・・・と、今更ながら不安になる(笑)

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その後、Oさんとの記念撮影を済ませ、会場を後にした。

その後、近くのコンビニで氷を買って、いつものごとく牛乳をガブ飲みながら、車の中でアイシング。

↓着替える時に気が付いたが、全身に塩が吹いていた。
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最後になりましたが、このすばらしい大会を運営してくださったスタッフ、ボランティアの方々、また一緒に走ってくださったランナーの皆さん、本当にありがとうございました。

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コメント

こんばんは^_^
奥出雲ウルトラお疲れ様でした^_^5位だったのですね。おめでとうございます。
またブログにコメントいただきありがとうございます。
次は萩往還なんですね。しかも250㎞ですかー!未知の世界です。僕は無理かな^_^
僕は次えびだいを走りたかったのですが、見事に抽選漏れで予選落ちでした。しばらくはレースなしです。
また何処かでお会いできるといいですね。

>ユウさん

ありがとうございます^^
100㎞で5位でゴールなんて、本当に贅沢なお土産を頂けました(笑)

奥出雲のアップダウンコースを、ユウさんほどのタイムで完走出来る脚があれば、250㎞は走りきれると思います(*^-^)

えびだいの抽選、残念でしたね><
ユウさんの分も、頑張って走ってきます^^

また、どこかのレースでお会い出来る日を楽しみにしています!

奥出雲、入賞おめでとうございます。
萩往還では超回復して、目標達成間違いないのではないでしょうか?

練習の成果が脚力のみならず、精神力まで鍛え上げられている気がします。

今週またお会いしましょう。

奥出雲、終盤のナイスランすばらしいです。
(この調子で、萩も走り抜いて下さい)

今回拝見して、エイドの好みが全然ちがうな~と思いました。
私は、補給は(多分)少ない方で、各エイドで、チョコ、フルーツと梅干のうち2種類というパターンです。(今回は、ミニトマトが美味しかったです)

ところで、奥出雲って結局100何キロなんでしょうか?(多いことは間違いないですが(笑))

では、次はエビダイでお会いしましょう。

P.S .ゆずぽんさんのブログに写真を載せていただけるのは光栄です。いつでもOKです。

>たてぴーさん

ありがとうございます^^
でも、この大会は表彰は無かったので、入賞と言えるのかどうか・・・(笑)

超回復して脚が強くなっていることを期待していますが、やはり後半は精神力勝負ですよね^^;

お互い、今年も完踏目指して頑張りましょう^^

では数日後、山口にて!

>ナナクンさん

ありがとうございます!
憧れのランナーであるナナクンさんに少しでも近づこうと頑張れたことが、後半の粘りに繋がったと思っています^^

おぉ!補給少ないですね!!
僕はかなり燃費が悪いんだと思います(笑)

萩も歩くことなく走り切ることが出来たらいいのですが・・・24時間マラソンを思い出して、せめて180㎞手前までは(歩かずに)走りぬこうと思ってます(笑)

奥出雲、公式距離もやはり「102㎞」だったそうですね。
ゴール手前の神社が100㎞地点とのことです(笑)

エビダイも、後半潰れることを覚悟しつつ、前半からしっかり飛ばしていこうと思います^^

※写真掲載の許可、ありがとうございます~^^ 早速、掲載させていただきます(笑)

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